会議力向上研究会(通称、会議研)は2008年2月に数名の有志と共に任意団体として立ち上げました。当時の共通の悩みとして、ビジネスの会議では解決策が出しにくい問題を扱うことが多く、通り一遍の「会議進行本」を参考にしても答えが載っていないということでした。
特にビジネスの会議では議論と並行して当然のようにホワイトボードに書いていきますが、出席者が注目する書き始めの瞬間が最も緊張し、頭を悩ますところです。なぜなら、考えなくだらだらと書き始めてしまうと、ホワイトボードに書ききれなくなったり、後で必要な項目を書くスペースが無いことに気付いたりすることが良くあるからです。
しかも、会議進行本や世間のワークショップで用いられる「意見を全て列挙し、グルーピング化」する積み上げ型のアプローチでは、商品のアイディア出し会議などを別にして、真の結論にたどり着けない可能性を内在しています。つまり、いかに議論の流れを予測し、結論に導くためのフレームの選択力、また構造的にライティングしていくか、上から分解するスキルが必要であり、日本人の苦手な能力です。
18回の勉強会を通じ現在ではメンバーも20名を超え、相互に学びあう雰囲気が高まってきました。そして、2010年度はホワイトボードに構造的に書いていくスキルの修得に力を入れてまいります。
「先輩は後輩に伝え、後輩は社会の先輩として敬う」
会議研は、古き良き日本人の精神を大切にする人間形成の場であり続けたいと願っております。
2010年4月1日
NPO法人会議力向上研究会 代表